
| 冬になると、電気毛布の使用者が増えます。特に冷え性の方は、寝床に入っても足腰の冷えがなかなかとれないため、電気毛布に頼ってしまう傾向があるようです。しかし、愛用者の方に伺ってみますと「寝付きは良いが朝起きたとき体がだるい、頭痛がする」などといった感想を耳にします。これは生体リズムの乱れと関係があるのです。 私たちの体内では、1日24時間のリズムと同調して、身体の中の様々な機能がリズムを刻んでいます。夜になると次第に眠くなり、朝になると自然に目が覚めるといった睡眠覚醒リズムもその一つで、これは睡眠中に起こる体温の変化とも関係しています。 通常私たちは眠りにつくと、脳に休息を与え、エネルギーの消費を抑えるために体温は低くなってゆきます。やがて覚醒のために再び体温が上昇し、昼間の活動に適するように体が準備を始めるのです。この体温調節のシステムは個人差はあっても、約1℃の範囲で一定のリズムを刻んでいます。 しかし電気毛布を使用することにより、リズムが乱れ本来ならば体温を低下させなけれ ばならない夜に体温が低下せず、脳や体の休息が得られなくなります。また心拍数にも変化がみられ、体外に放出されない体温により、通常ならば下がっていくはずの心拍数が下がりきらず、心臓への負担も大きくなり、疲れもとれにくくなるのです。ということは、成長促進や疲労回復を促す成長ホルモンや、免疫物質をつくるコルチゾール、美容や免疫機能に必要なメラトニンなどが分泌されにくくなり、その結果として、疲労が翌朝まで残ったり、肌にハリがもどらなかったりという症状に至るのです。電気毛布のように人工的に加熱されたところで眠るということは、体温の調節機能が正常に働かず、快眠に影響を与えるばかりか、ホルモン分泌にも影響し、それらの相乗作用によって、健康障害をも引き起こしてしまうのです。 |
![]() ![]() 体温の変化(直腸温)を表したものです。スイッチが入っている 心拍数の変化を表したものです。スイッチが入っている 場合は、体内の温度が低下しにくいので、エネルギーが余分 場合は、心拍数が下がらないので心臓への負担が大きく に消耗し、身体が充分に休息していません。 深い睡眠(ノンレム睡眠)が妨げられています。 |
電気毛布には電磁波の問題が隠されています。家電製品の発する電磁波は、人体に思いもよらない生体の細胞レベルで悪影響を与えているという報告もあり、本格的な調査も始まっています。身体に密着して使用する電気毛布は特に心配です。便利で快適なはずの危機が私たちの健康生活に影響を与えているとしたら、これは見逃すことのできない問題です。 |